宮城県 JA加美よつば

伝統野菜「小瀬菜大根」を後世に残す

2021年12月号

根ではなく、葉の部分を出荷するダイコンです

 加美町の小瀬地区で古くから栽培されている「小瀬菜大根」は、おもに葉と茎を食べ、シャキシャキとした食感が特徴の伝統野菜です。地域では漬け物として親しまれてきましたが、現在は3戸の農家のみが栽培する希少な作物です。
 市場出荷までおこなっている早坂信さんの畑では、8月下旬に数回に分けて種まきを実施。JA職員も応援に駆けつけ、強い日ざしのなか、汗を流しながら作業しました。ダイコンは10月中旬に収穫を迎え、50cmほどに生長した葉の部分を出荷します。早坂さんは「まずは地元の人に知ってもらい、食べてもらいたい」と思いを話します。
 小瀬菜大根はこれまで露地栽培しかできず、栽培面積が減り続けていましたが、昨年からは地域にある地方振興事務所や宮城県加美農業高等学校が連携し、ハウス栽培にも試験的に挑戦。次世代に残すための取り組みがおこなわれています。
(早坂 萌)